現行型カイエンには予測的歩行者保護システムが搭載されました。
このシステムは衝突エリアに歩行者や自転車が入ると警告表示や警告音で知らせ、衝突する危険を低減してくれるシステムです。
さらにフロントカメラが分析し、人がいる方向に接近しすぎるとブレーキをかけ、その後ドライバーがブレーキを踏むと完全に停車します。
ドライバーがブレーキを踏まなくてもシステムが自動で緊急ブレーキをかける機能です。
自動ブレーキの仕組み
クルマに搭載されたレーダーやカメラが周囲の状況を自動感知しますが、その方式はさまざまです。
カメラで感知するカメラ方式や赤外線レーザーで感知する赤外線方式、電波を利用するミリ波レーダー方式などがあります。
感知可能な範囲に制限があったり、雨や霧といった天候状況により精度が左右されたりと万能ではありませんが、進化し続けるシステムです。
かつては完全に停車しなかった
かつての自動ブレーキは減速のみで完全に停止しない仕組みでした。
これはドライバーが自動ブレーキを過信することを考慮したものでしたが、2008年にボルボXC600から自動停止が解禁され普及していきます。
コストも大幅に下がったことで今では軽自動車にも搭載されるようになりました。
ポルシェのブレーキについて
カイエンのブレーキはPSCB(Porsche Surface Coated Brake)という新しいブレーキシステムが搭載されています。
このPSCBはディスクローターをタングステンカーバイドでコーディングし、通常のブレーキより30%の耐久性向上とダストの低減を実現しました。
コストもセラミックコンポジットブレーキPCCBよりも低く抑えられているそうです。
PSCBは日本の曙ブレーキ工業の製品で、従来型のカイエンターボSで供給した実績が認められ、このカイエンにも参入したとのこと。
ポルシェだけではなく各自動車メーカーがどんどん搭載する自動ブレーキシステム。
フロントやサイド、リアに搭載したカメラやレーダーによって周囲のクルマや人、自転車を検知し衝突を未然に回避し搭乗者の安全を守ってくれます。